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キプール

2010/12/12 Sun 11:58



【キプール】

2000年/イスラエル・フランス・イタリア

監督 : アモス・ギタイ
脚本 : アモス・ギタイ、マリー=ジョゼ・サンセルム
撮影 : レナート・ベルタ
出演 : リオン・レヴォ、トメル・ルソ、ヨラム・ハダフ


【“ヨム・キプール"ユダヤ教贖罪の日、イスラエルにシリア・エジプト両軍が侵攻し、第4次中東戦争が勃発。救助部隊に加わった青年たちは、ヘリコプターで病院と戦地を何度も行き来し、負傷者を運び出し、見込みのない者をその場に置き去りにするという過酷な毎日を送る。】


主人公が閑散とした街を歩いている、中古の自家用車で友人と話しながら戦場へ向かう。劇的に戦争に引きずり込むのではなく、ごくありふれた日常の中に戦争があるということを改めて気付かされる。
恋人と過ごしていた場所の先には戦地があり、死傷した兵士たちがいる。
ただひたすらに負傷兵たちを看護し、担ぎ出し、ヘリコプターで運ぶ、その繰り返し。いくら繰り返しても終わりが見えない。隊員たちからは表情が消えていく。彼らの拭い去ることが出来ない疲労が痛いほど伝わり、観ている自分まで体験している気持ちになる既視感は戦闘シーンばかりの映画では決して味わえない。
疲れ果てた体を引きずり、気力だけでぬかるみの中、一緒に救出作業をしている気分。
何だかぐったりとして虚ろにになってしまう。怒りや悲しさなんかじゃなく、空しさばかりが心に残る。それが戦争なのかもしれない。
派手なアクションに焦点を絞っていたり、ヒロイックな主人公の戦争映画には嫌悪感があったりするけれど、この作品に出てくるのは普通の人々で、淡々と戦場での任務を黙々と続ける。妙な感情移入をさせず、現実感を持って戦争というものを伝えてくる。
あからさまに敵の姿を見せたり、背景や状況を説明したりすることが一切ない、ドラマを必要とせず、映し出される出来事のみで戦争そのもの、戦争に関わった人々のやりきれなさを感じて呆然とした。
ヘリコプターの音がまだ頭の中で鳴り響いていて、何だか体がだるい。

アモス・ギタイ自身の実体験に基づき、「具体的な出来事を簡潔に示すことで戦争賛美を避ける」

追伸 : ビデオ版の予告編がヒドイ・・・唖然!

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ゲームの規則

2010/12/02 Thu 15:59



【ゲームの規則】

1939年/フランス

監督 : ジャン・ルノワール
出演 : マルセル・ダリオ  ジャン・ルノワール  ノラ・グレゴール   ローラン・トゥータン
衣装 : ココ・シャネル

【人妻クリスティーヌを愛する飛行士アンドレ。愛人との関係を続けているラ・シェネイ侯爵。共通の友人オクターヴたち。別荘で催す狩猟に彼らが集い、密猟監視人シェマシェールと小間使いリゼット、密猟人マルソーも加わり、思わぬ悲劇に突き進む。】


DVDが500円で売っているなんて信じられない。@新文芸座
冒頭で「娯楽作品であり当時の風習を考証したものではない」と殊更表記しているから余計に強調されて、自ずとそんな眼で観てしまう。
何してるんだかと可笑しくなってしまうところに貴族階級の衰えが見え隠れする。
ミュンヘン協定と第二次世界大戦勃発の間に撮影されたものとの事。
通俗的な上流階級や召使たちの恋愛模様を中心とした群像悲喜劇。
後半、各々の思惑の交錯を表しているかのように、広い別荘の中を存分に活かして、それぞれが大きな身振り手振りで動き回り喋りまくり、時に追いかけっこしながら、フレームの中を連続して行き交う。
中心が次から次へと入れ替わる様子がテンポ良く、観ていてとても気持ちがよい。それぞれの動きが絶妙なタイミングで繋がっていくのが面白くて夢中になる。
勿論、コミカルなスラップスティックというだけではない。
生々しい狩猟シーンと喜び勇んでコートを片手に走っていく姿が重なり、「兎のように」死んで何事も無かったかのように収束されてしまう。ゲームとして楽しめなかった庶民の悲しさなのか。

ラ・シェネイ侯爵のオルゴール人形はからくり人形にお茶を運ばせて、客人をもてなしたりしていた日本の上流階級みたい。 からくり記念館面白かったな。ゲームに振り回される人々=からくり人形?

「恐ろしいのはすべての人間の言い分が正しいということだ」 ですよね・・・。

追伸 : ラ・シェネイ侯爵が『大いなる幻影』に出てくるユダヤ人の脱走捕虜とは!という事は成り上がり貴族。次に鑑賞する時は彼のゲームっぷりに注目して観なきゃ。

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コズモナウタ 宇宙飛行士

2010/06/11 Fri 17:07



【コズモナウタ 宇宙飛行士】

2009年/イタリア

監督 : スザンナ・ニッキャレッリ
出演 : ピエトロ・デル・ジュディチェ マリアンナ・ラスキッラ クラウディア・パンドルフィ セルジオ・ルビーニ

2009年ヴェネチア国際映画祭 コントロカンポ・イタリアーノ部門賞受賞

【 1950~60年代のイタリア。風変わりでてんかんの持病のあるアルトゥ-ロと快活なルチャーナは、共産主義を信奉し、コズモナウタ(ソ連の宇宙飛行士)に憧れる仲の良い兄妹だった。だが、異性の視線が気になる年頃になった妹は、兄と距離を置くようになる。】


初日は監督が登壇したそうです。 @イタリア映画祭2010
亡き父親の影響もあり、共産主義へと傾倒していく少女の話だけれど、お手製ライカ犬をはじめ、共産党の青年団はまるで放課後のクラブ活動。
若さゆえに持て余すエネルギーの矛先として政治活動があったのかな。自分の所在を求めて。
屈折した気持ちを前面に押し出し、焦燥感を制御しきれない妹は、思春期にある少女特有の無鉄砲さで周囲と激しく衝突。少なからず、ルチャーナが自分の中にいただけに少々心が痛い。
初めての恋、継父への反発、兄への軽蔑、可愛い子グループへの妬み・・・等々困ったものですが、呆れるほど不器用な青春。もやもやしてぐずぐずして突然暴発、人生悟った気になんてとてもなれない。
ぽっちゃりで垢抜けていない容姿含め、兄妹のキャラクターが魅力的。
憧れの宇宙を詰め込んだ宝箱には、夢があふれて飛び出している。大切にしたい。
実際のコズモナウタのニュース映像とずっこけ兄妹が対照的で愛おしくなってしまう。    
懐かしいような気恥ずかしいような音楽が作品の気風にぴたりとはまり、ぽてぽて走る姿にも合う。

余談 : 生マルコ・ベロッキオ見たかったな。初日に出るなんて知らなかった。間近にならないとわからないものなのね。


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【隠された日記/母たち、娘たち(仮)  原題:Meres et filles】
ALLOCINE

2009年/フランス

監督 : ジュリー・ロペス=クルヴァル
出演 : カトリーヌ・ドヌーヴ マリナ・ハンズ マリ=ジョゼ・クローズ、 ミシェル・デュショーソワ、 ジャン=フィリップ・エコフェ

【カナダで働く女性オドレイが、生まれ故郷であるフランスの海辺の町へ休暇で帰省してきた。そこで、50年前に母マルティーヌと弟を捨てて家出し、戻ってこなかった祖母ルイーズが書いた日記を見つける。3人の女性による3世代の物語。】


「決して戦略ではなく、個人的な好奇心で若い人たちと仕事している」
カッコイイ。御歳66才。ドヌーヴ来日、トークショーあり。 Femmes@Tokyo
男尊女卑とまではいかなくても「女のくせに」という考えを少なからず、持っている人を多数知っています。わーしんどい。こんな人とは結婚しない、奥さんすごい(母含め)と思ったもんです。
女性の社会進出とか言えば、一流企業のキャリア女性というイメージは、多様化されつつある現代に、あまりにも一元的。肩肘張った怖い人って感じが拭い去れない、そんなイベントのようにちょこっと思えました。ごく自然体って難しいな。

ふと昔の日記を見てしまい、知らなかった真実が浮かび上がる、という持っていき方は斬新とは言えないけれど、そこが重要なのではなく、3世代の女性の生き方と母娘の関係を見つめ、女性の置かれている状況や抱えている問題を提示。女性の自立とはと考えさせる内容。
バカンス時以外の海辺は感傷的。悲しい過去で不思議な展開。
娘と確執のある母親役がぴったりはまるドヌーヴ。嫌味なく、苦悩と強さを表す。マリ=ジョゼ・クローズが可愛い。

トークショー:圧倒的な存在感。司会の方や諏訪敦彦氏の少し要領を得ないお話や質問に対して、軽く、さりげなく咎め、とても誠実に受け答えする姿はお見事。さすがです。
「その時々の選択は自分のためにする。」そうありたいです。ドヌーヴ先輩。


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君とボクの虹色の世界

2010/03/20 Sat 11:16



【君とボクの虹色の世界】
公式サイト

2005年/アメリカ

監督・脚本 : ミランダ・ジュライ
音楽 : マイク・アンドリュース
出演 : ミランダ・ジュライ   ジョン・ホークス  マイルス・トンプソン   ブランドン・ラトクリフ

第58回カンヌ映画祭カメラドール(新人監督賞)受賞
2005年サンダンス映画祭審査員特別賞受賞

【アーティストを夢見る高齢者タクシーの運転手、クリスティーン。離婚したばかりのリチャード。出会い系サイトにはまる息子達、花嫁道具をコレクションするシルヴィー。アンドリューは、女子高生二人組にちょっかいを出している。】


人って複雑そうにしてるけれど、素直でわかりやすいもんやね。 繊細で不器用な人たちばかりが織り成す日常。
特別斬新なことや目新しい工夫がある訳ではないのに新鮮で、他には無い感覚にさせられるのは、ミランダ・ジュライの才能なのかな。
あからさまでなく、ごく普通に見える背景の中にさりげなくビビッドカラーを取り入れて、とても印象的。
ふわふわ浮遊しているようだけれど、感受性が強くて、どこか少しいびつな人と人との係わり合いは何だか優しく心に残る。
それぞれのエピソードにちくっと刺さる棘を含んでいて、シンプルなほんわか群像劇と違って、快い。

「私は自由になる」 「私は恐れない」 「一日一日を人生最後の日のように生きる」
不思議ちゃんと言えば、不思議ちゃん。 音よい。



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マイク・ミルズDirでミランダ・ジュライ主演のPV?



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